無料-
出会い-
花-
キャッシング
レジュメ(02.5.20)→意見はこちら●
知的障がいを持つ子どもをとりまく社会
発表者 Eさん
* 「* 障害者」* =「* 身体障害、知的障害又は精神障害があるため、長期にわたり日常生活又は社会生活に相当な制限を受けるもの」*
(障害者基本法第二条 1970年。1993改正)
* 「* 知的障害」* =「* (1)明らかに平均以下の全般的知的機能
(2)適応機能の欠陥または不全が同時に存在
(3)18歳未満の発症 」(DSM??)
注:一般的にはIQが70?75より低いと「知的障害」と言われます。
1、 動機・きっかけ
・ 身近な存在・・・家族の一員として
・ ‘早稲田奉仕園あすなろ会’との出会い
cf.社会奉仕⇒滅私奉公
ボランティア⇒自己実現
社会参加⇒社会へのアプローチ
2、 知的障がいを持つ人への視線
1 無視・無関心→脅威⇒排除
最も基本的で初歩的な「偏見」と「差別」という障害者観。
障がいのある人は社会に役立たないもの、迷惑な存在だとする考え方。できうる限り「障害者」との接触を避け、地域に障害者施設ができると聞けば反対運動をするような状態。
障がいを持つ人と触れ合う機会がなく、知らないために恐怖心を抱く。
<キーワード>・優生学・ゴッダード『カリカック家』1927年・冤罪
2 憐れみ・同3 情
「かわいそう」「大変だね」「気の毒に」。
「障害者」を庇護すべき存在と考え、「<不幸な障害者>のために何かしてあげなければ」という優位な立場に
のっとる。
この考え方から多くの慈善事業が行われてきたが、それは当事者や家族にとっては不適切である。
<キーワード>・パール=バック『母よ嘆くなかれ』1950年・永遠の子ども
4 共生
同じ社会のメンバーとしての共生という考え方。
「障害者」は特別な存在ではなく、普通の市民であるとする。
障がいを持つ人も持たない人と同様に権利や欲求を持つ社会のメンバーであり、共に生きていく仲間であるという意識・態度。
5 オリジナリティー
1995年の障害者白書では「個性」とされている考え方。
「共生」をさらに推し進めた考え方で、障がいがあることを「その人らしさ」として肯定的にとらえる意識。この段階では障がいはもはや「障害」として意識されない。
3、 あすなろ40年の歩みと社会の動き
あすなろの動き 社会の動き(障害児教育) |
社会の動き(障害児教育) |
1962精白問題研究会発足
(あすなろ会の前身)
1966 第一回あすなろ会が
奉仕園にておこなわれる
1968精白研から精白者闘争委員会が分離
し、街頭闘争 に入っていく
1977春合宿で基調方針決定
「障害の有無にかかわらず、すべての子を一人の子と して捉え、付き合っていく」という理念の元に、社会か ら強いられる隔離教育に対してのアンチ・テーゼを模 索していく
1982基調方針
障害のある子は障害のない子の存在を知り、また、障 害のない子は障害のある子の存在を知ることがこど もたちが伸びていくということを考えるとき、大変重要 であると考える
1992あすなろの子どもから初の学生(ボランティア)として の参加者が出る
↓
学生(ボランティア=「健常者」)と子ども(「障害者」)と いう二極構造への問い直しが迫られる |
Segregation(分離)
養護学校・施設の絶対的な不足
<学生運動>
1979 養護学校義務制実施
Integration(統合)
交流教育
Inclusion(包括)
|
4、 障害児教育の流れ
* Segregation(分離教育)
障がいのある子どもとない子どもを別々の場所で教育する。障がいの種別(カテゴリー)に基づく治療的教育。学習困難の原因はその子どもの持つ「障害」に求められやすい。
<キーワード>・ラベリング
* Integration(統合教育)
排除されていた者・グループを学校生活やコミュニティ生活の本流に戻す、というスタンスにたつので、障がいのある子どもも通常学級で教育を受ける。障がいの状態が改善し、子どもが変化することは求めるが、学校のあり方自体を変えていくことは考えない。子どもの「障害」に焦点を当てた支援を提供する。
<キーワード>・子どもの権利
* Inclusion(包括教育)
障がいがある、ないという観念を超えて、個々の「特別な教育的ニーズ」(Special Educational Needs)に応じる。子どもが学習し変化することも求めるが、さらに子どものニーズに応じて授業や学校を変えていくことも考える。学習は教師や学校の責任であり、子どもが必要な援助の中で学ぶことを大切にする。
子ども一人一人には様々な個性があり、違いがある。その多様性をお互いに認め合って同じ社会を支えあうことを重視する。
<キーワード>・自己実現・自分らしさ
★参考文献★
*昇地勝人・蘭香代子・長野恵子・古川昌子編
『障害特性の理解と発達援助』ナカニシヤ出版 2001
*藤島岳監修・浅井浩著
『知的障害と「教育」「福祉」』田研出版 1999
*鈴木陽子監修
『教育のバリアフリー』八千代出版 2001
*「30TH ANIVERSARY byあすなろ会」早稲田奉仕園あすなろ会 1993
戻る
[PR]動画